妊婦が飛行機に乗る時のチェック項目と12の対策

hikouki
里帰り出産をする実家が遠かったり、仕事で海外出張があったりと、どうしても妊娠中に飛行機に乗らなければいけない場面があるかもしれません。しかし飛行機の中は地上とは全く異なる環境あり、いざというときに対応できることはとても少ないのが現状です。少しでも安全に空の旅を乗り切るために知っておきたい“妊婦飛行機に乗る時のチェック項目と対策”をお伝えします。

妊婦が飛行機に乗る時のチェック項目と12の対策


 その1:妊婦が飛行機に乗る場合、どんなリスクがあるの?

<外的環境の変化が大きい>

海外便と国内便での違いはありますが、飛行機はおよそ高度10,000mを飛行します。地上と全く異質の空間内では、気圧・温度・湿度などの外的環境が大きく変化することになります。

 ①気圧  …..水平飛行中の飛行機内の気圧は地上を1気圧とすると約0,8気圧まで下がります。これは標高2000mの山に登ったときと同じ気圧です。外の気圧が下がると、反対に私たちの腸管内のガスが膨張し、お腹が張ったようになります。

②温度  …..通常の状態であっても飛行機の中は寒いと感じませんか?飛行機内は地上に近い状態を保つ努力を極力行っていますが、地上に比べると温度はやや低下します。妊娠中は冷えが禁物のため、対策を打った方がよいでしょう。

③湿度  …..飛行機内の温度は一定に保つよう管理されていますが、湿度に関しては加湿を行っていません。そのため長時間のフライトでは湿度は20%以下に落ち込みます。目の渇きや口の痛みを感じ、感染症も蔓延しやすくなるため注意が必要です。

④酸素濃度  …..飛行機内の酸素分圧(空気中の酸素の圧力)は地上の80%と言われています。山登りで酸欠、高山病になるように飛行機内も酸素不足に陥りやすい状態です。酸素が十分に確保できないと、体の中の栄養運搬に支障をきたします。

以上のように飛行機内は水平飛行時であっても、自分を取り巻く外の環境が地上とは大きく異なります。離陸の際や、乱気流で急降下せざる負えない場合があれば、変化のスピ―ドや大きさはさらに大きくなります。行ってみれば、ジェットコースターに乗る時と同様の危険性があると思ったほうがよいのです。


 その2:妊婦が飛行機を使用するメリットは?

里帰り先の実家が遠い場合、電車やバス、さらには船を乗り継いでいこうと思うと、長旅になってしまいます。その場合は飛行機を利用することで移動時間を短縮し、体への負担を最小限に抑えるメリットがあります。


 その3:妊婦はいつまで飛行機に乗ることができるの?

各航空会社により若干の違いはありますが、多くの飛行機は妊娠8ヶ月目までは特別な手続きを取らずに搭乗することができます。妊娠9ヶ月目に入ると医師の診断書が必要になり、出産予定日の7日以内になると医師の同伴を求められます。

 


 その4:妊婦が飛行機に乗る時のチェック項目と対策

①飲み物は炭酸ガス飲料を避ける …..飛行機内は外の気圧が下がり、腸管内のガスが膨張します。炭酸ガス飲料を飲むと、さらなるお腹の張りを引き起こす原因になるため避けましょう。

②防寒着を用意しておく …..飛行機内の温度は地上と比べると低く、冷えやすい状態にあります。飛行機会社からひざ掛けを借りることはできますが、自分でも体温調節ができるよう、カーディガンや厚手の靴下などを用意しておきましょう。

③マスクを着用する …..飛行機内の湿度は低く、乾燥しているため感染症が蔓延しやすい状態です。妊娠中は抵抗力が低下しており、風邪やインフルエンザにかかりやすいため予防のマスクを着用しましょう。喉の乾燥を防ぐため、水分摂取をこまめにとることも大切です。

④楽な姿勢をとる …..飛行機内は酸素が薄く、地上で過ごしているときに比べると疲労がたまりやすい環境にあります。そのためリクライニングを十分に利用し、お腹が苦しくないよう楽な姿勢をとりましょう。シートベルトがきつい場合は、妊婦さん用に延長用のベルトが用意されていますので客室乗務員に遠慮なく尋ねてみて下さい。

⑤むくみ防止を意識する …..飛行機内では同じ姿勢で座っていることが多いため足がむくみがちになります。こまめに足先のストレッチをしたり、足を浮かせておける便利グッズを活用するなどして、むくみ防止につとめましょう。

⑥エコノミー症候群を防止する …..長時間同じ姿勢でいると血流が滞り、固まった血の塊が肺へ流れると最悪呼吸困難に陥り死に至ることがあります。これを防止するには1~2時間おきに通路を少し歩くようして体を動かすことと、血が固まらないようこまめな水分摂取を心がけることが大切です。

⑦緊急時の連絡先を確保しておく …..妊娠中に飛行機に乗る時は、最悪の場合を想定して母子健康手帳、保険証、診察券は必ず持参しましょう。また何かあった場合の緊急連絡先や、里帰り先の産婦人科の連絡先も控えておくと安心です。

⑧旅先の医療事情を確認しておく …..海外へのフライトの場合、万が一国外で出産となると莫大な医療費を要求される場合があります。また病院にかかるにも時間を要することが多いので、現地の医療事情を事前に確認し心構えをしておくことが大切です。

特別な事情を抱えず健康な人であっても、飛行機に乗ることは体に負担がかかるものです。妊娠中は特に体をいたわることを忘れずに、安全な空の旅を送って下さい。


今日のまとめ

 妊婦が飛行機に乗る時のチェック項目と対策

その1:妊婦が飛行機に乗る場合、どんなリスクがあるの?
その2:妊婦が飛行機を使用するメリットは?
その3:妊婦はいつまで飛行機に乗ることができるの?
その4:妊婦が飛行機に乗る時のチェック項目と対策