凍結胚移植ってなに?知っててほしい7つの事

touketsu

妊娠率アップのために、今ではなくてはならないものとなった「凍結胚移植」。でも実際にはどんなものか、どういったメリットがあるか、ご存知ですか?凍結胚移植を検討するにあたって知ってて欲しいことを7つにまとめてみました。

凍結胚移植ってなに?知っててほしい7つの事


凍結胚移植とは
通常体外受精や顕微授精では、精子と卵子を採取し受精させ、その受精卵を子宮に戻します。

この時、出来た受精卵を次の周期が来た時すぐに戻すことを新鮮胚移植といい、一旦受精卵を冷凍させて保存しておき、次回以降の周期に融解させて子宮に戻すことを凍結胚移植といいます。


 凍結方法
凍結方法は2種類あります。

・緩慢凍結法 プログラムフリーザーという専用の器械を使い、ゆっくり凍結します。
・ガラス化法 短時間で急速に凍結を行います。

胚をそのまま液体窒素につけて凍結させると、胚の中の水分が膨張して受精卵が壊れてしまいます。そのため、凍結保護剤で前処理をして、細胞内の水分を抜いた状態で凍結します。子宮に戻す前に融解する際、再び水分を胚に戻してから融解します。


 凍結しても胚は無事なの?
受精卵とはつまり赤ちゃんの素ですから、これを凍らせちゃって大丈夫なの?と疑問に思う人もいるかもしれませんね。でも、大丈夫なんです。

凍結されている間胚は眠っている状態、つまり仮死状態にあります。水を戻して融解してやれば復活するので、凍結胚は半永久的に保存が可能だと言われています。非常にまれですが凍結→融解に耐えられない胚がありますが、これはもともと胚が弱かったとも考えられます。


 なぜ凍結するの?
体外受精では複数の卵胞を採取、成熟させます。その後精子と受精させるわけですが、運良く複数の受精卵ができても、子宮に戻せるのは1つか2つと決まっています。そこでせっかく育った胚なので破棄せずに保存しておき、次の周期に利用するために凍結するのです。


 凍結胚移植の方法
凍結胚を移植するのは、次の二通りの方法があります。
・ホルモン補充法 
本来の排卵を抑制し、ホルモン剤を使って人工的に子宮内膜をつくり、受精卵を戻します。ある程度コントロールできるので、スケジュールが立てやすいです。

・自然周期法 
月経周期が順調な人はホルモン剤を使う必要がありません。子宮内膜が着床しやすい環境になる自然排卵を見計らって、子宮内に受精卵を戻します。ただし、最適なタイミングを計るためにマメな通院が必要です。


 凍結胚移植のメリット、デメリット
<メリット>
・1回の採卵で複数個の受精卵ができるため、排卵誘発剤や採卵を胚移植の度にしなくてもよい
・子宮内の環境が良い時を見計らって移植できるので、妊娠の可能性が上がる
つまり、体に負担のかかることやリスクを軽減しつつ、妊娠しやすいというメリットがあります。


<デメリット>
・胚を凍結・融解したり、保存しておくためのコストがかかる

・ごくまれだが凍結・融解の過程で胚がダメになってしまうことがある

この他にも、産院によって凍結胚の保存量や期限が設けられているので、いつでも好きなだけストックできるわけではありません。不妊治療においてコストがかさむのはかなり痛い要因ですが、全体的にはメリットの方が多いと言えるでしょう。ちなみに、新鮮胚と凍結胚で生まれてきた赤ちゃんに身体的、精神的な差は全くありません。


 新鮮胚と凍結胚、どちらがいいの?
これは母体の個人差が大きく関係するので、一概にどちらかがいいとは言えません。かかっている産科の方針にもよるかと思います。ただ、胚移植におけるデータで見ると20代の妊娠率が新鮮胚が50%、凍結胚が33%なのに対して、母体の年齢が上がるごとに凍結胚の妊娠率は上がり、30代後半では新鮮胚が21%まで下がるのに対し、凍結胚が44%と増加しています。

原因はわかっていませんが、高齢出産の人ほど凍結胚移植での妊娠が成功しやすい傾向にあります。また、凍結胚移植の方が低出生体重児のリスクが低いというデータもあります。

ただしこれは、凍結胚の場合入念に子宮内膜の状態をチェックして最適なタイミングで受精卵を戻すのが理由でもあり、凍結することで丈夫な胚になるという根拠にはなりません。新鮮胚と凍結胚そのものにはほとんど違いがないので、どのやり方が一番自分に合っているか、主治医の先生に相談するのがいいと思います。


今回は凍結胚移植についてをご紹介しました。内容をまとめておきます。不妊治療はあくまで患者さんの状態や希望に添った方針で行うもので、凍結胚移植が全ての人に最適な治療法であるとは言い切れません。大切なことは、夫婦で方針をしっかり決めることと、主治医になんでも相談して一緒に最善の方法を取り入れることです。

【凍結胚移植とは】
【凍結方法】
【凍結しても胚は無事なの?】
【なぜ凍結するの?】
【凍結胚移植の方法】
【凍結胚移植のメリット、デメリット】
【新鮮胚と凍結胚、どちらがいいの?】

 

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